東海旅客鉄道株式会社

2014年1月1日

高い環境性能を実現した省エネ型新幹線車両N700Aの開発

連絡先

東海旅客鉄道株式会社 http://jr-central.co.jp
名古屋市中村区名駅一丁目1番4号
050-3772-3910

受賞のポイント

空力特性に優れた先頭形状による走行抵抗の低減や車体傾斜システムの導入により加減速の頻度の減少を図るなどの取組により、車両の省エネルギー化を高めたことは、使用電力量削減などエネルギー削減に大きく貢献したとして、その実績が高く評価された。

概要

新型車両「N700A」

当社は、鉄道の優れた特性を発揮させることこそ、地球環境保全への貢献につながると考え、車両の省エネルギー化等、鉄道の運行に係るエネルギー効率を一層高めることによって直接的な環境負荷の低減を図るとともに、さらに快適な輸送サービスの提供に努めることで、地球環境への負荷が少ない鉄道をひとりでも多くのお客様に選択・利用していただくことを軸に、積極的な取組みを行っている。東海道新幹線において、2013年2月から営業運転を開始した新型車両「N700A」は、これまでのN700系をベースに最新技術を導入し、安全・信頼・快適・環境、この4つの価値をさらに磨きあげた車両である。

先駆性・独創性

N700Aの省エネルギー技術

①走行抵抗の低減
空力特性に優れた先頭形状、全周ホロ
②車両重量の低減
シンプルな構造のボルスタレス台車、軽量なアルミ合金製ダブルスキン構体、高性能かつ小型の交流モーター
③車体傾斜システムの導入
速度制限している曲線区間の速度向上による加減速頻度の減少
④電力回生ブレーキの拡大
ブレーキ時にモーターで発電した電力を架線に戻す電力回生ブレーキを搭載。1編成(16両)あたりの回生ブレーキ設置車両数を700系の12両から14両に拡大し、エネルギー効率を向上
⑤車内照明電力の低減
客室照明の最適化、LED照明(トイレ・洗面所)により、車内の照明電力をN700系と比較し約20%削減
⑥リサイクル性の向上
シートクッションの材質を100%リサイクル可能なポリエステルに変更するなど、リサイクル性に優れた素材を採用

環境負荷低減効果

1992年に300系、1999年に700系を投入し、2003年10月の東海道新幹線品川駅開業時には、すべての車両を300系・700系の高速・省エネ型車両に置き換えた。また、N700系を、2007年度から2011年度にかけて80編成投入し、2012年度にN700Aを6編成投入している。

これらの車両を電力消費量で比較すると、東京~新大阪を走行した場合、N700Aは、300系に対して25%、置き換え対象車両である700系に対して19%の削減となり、顕著なエネルギー消費の改善を示している。