株式会社富士金属、株式会社大弘

2011年1月1日

省エネ保持炉導入でCO・排出量・消費電力を60%削減

連絡先

株式会社 富士金属 業務部
海部郡大治町大字西条松下107 052-444-2600

受賞のポイント

アルミ鋳造において、意欲的に環境性能に優れたセラミックス製の省エネ保持炉の導入にチャレンジし、電力消費量とCO2排出量の大幅な削減及び生産性の向上を達成し、その将来性が高く評価された。

概要

アルミ鋳造において多くのエネルギーを消費し、大量のCO2を排出するのが「溶湯保持炉」であり、ダイカスト業界においても、地球環境問題対策の上でそれを削減することが強く求められています。(株)富士金属は、浸漬式ヒーターでアルミ溶湯内部から加熱し、その加熱した溶湯を熱伝導率の低いセラミックス製のルツボで保持する方法を採用した(株)大弘の開発による「省エネ保持炉」を初めて本格導入。これによりCO2排出量と消費電力量のどちらも既存炉の60%削減が可能となり、今後自社設備への全面展開とダイカスト業界に広く導入が進めば、CO2排出量削減と省エネルギー・消費電力量の飛躍的な低減が見込まれます。

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先駆性・独創性

セラミックス製ルツボの採用

溶湯保持炉のルツボ材に熱伝導率の低いアルミナセラミックを使用。ルツボ材溶融流出起因のハードスポット(異物)が発生しないことが期待できるほか、4ヶ所のルツボ温度センサにより、急激な破損とアルミ漏出などの災害予防にも優れ、加えて放射熱も低くなるため、保持炉周辺の作業環境向上にも繋がります。

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浸漬式ヒーターの採用

加熱用に浸漬式セラミックヒーターを採用。アルミ溶湯内部から加熱しているため、使用電力が非常に少なく、省エネルギーです。

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環境負荷低減効果

●省エネ保持炉の導入により、CO2排出量と消費電力を60%削減する効果が見込め、環境保全とコスト低減に大きく貢献する、新たな主流となり得る技術であるといえます。

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<省エネ炉と既存炉における通常稼働一週間分の消費電力量データ比較による>

●平均消費電力量:省エネ炉150kWh・既存炉420kWh
⇒省エネ炉の消費電力は既存炉の約60%

●年間CO・排出量:既存炉52.8t・省エネ炉19.7t
⇒33.1t、62.7%削減

●年間消費電力量:既存炉126,697.5kWh・省エネ炉
47,247.5kWh⇒79,450kWh、62.7%削減

●社内で今後、所有保持炉の17台全てに省エネ炉を導入した場合の年間CO2排出量は900tから335tに低減。全国のアルミダイカスト総生産量を元にした試算によると、省エネ炉を全国の半分の企業が全面導入した場合、CO2排出量は約1000万t削減できることが期待されます。