株式会社河村工機製作所

2015年10月30日

省エネ・省スペースを実現した「RP専用機」によるステンレス板巻パイプ製造

連絡先

株式会社河村工機製作所 http://www.kawamura-koki.co.jp/
名古屋市緑区鳴海町太鼓田4-1 052-621-8111

受賞のポイント

ステンレスパイプの製造工程を、材料の送入から製品の完成まで一台の機械で行う画期的な手法に改めることにより、消費電力の大幅な削減と省スペース化を実現したことは、環境負荷の低減に大きく貢献するものと評価された。

概要

RP専用機

弊社の『RP専用機』は自動車部品として利用されることの多いステンレスパイプの製造方法を一新した。
高価な長尺パイプを切断加工してパイプ部品を製作するのではなく、安価なステンレスコイル材から板巻パイプを製作する製造方法である。そこに更なる改善を加え、複数の機械を用いるのではなく、1台の機械で材料の送入から製品の完成まで完結する工程を組み込んだのが弊社『RP専用機』である。
※板巻パイプ…1枚の板から作られた1個のパイプ

先駆性・独創性

板巻パイプの製造方法では、[1]板材の孔あけ/切断、[2]板材の「U曲げ」、[3]「U曲げ」された材料の「○(まる)曲げ」、[4]溶接、の4工程がある。『RP専用機』では、上記のプレス3工程と溶接という異なる1工程を1台の自動機に集約することで、消費電力や設置面積を大幅に減少させた。必要な本数を必要なだけ1個流しで加工できるため中間在庫と運搬作業をなくすことが可能となった。1993年に完成した第1世代『RP専用機』から21年後の2014年度、台数の集約と1台あたりの稼働率を高めるべく、1の工程を分離(プレスまたは専用機)することで消費電力が8分の1、設置面積が3分の1、作業の段取り時間が5分の1となるダウンサイジング機=第2世代の『RP専用機』が完成した。

環境負荷低減効果

第1世代の『RP専用機』では、従来のプレス機と溶接機を用いた板巻パイプ製造方法に比べ、消費電力が15%削減、中間在庫がなくなったことで年間3,888トンの二酸化炭素の排出削減に成功した。
しかし、第1世代機は1つの油圧系統ですべての油圧シリンダを作動していたため、一番時間のかかる溶接工程中も油圧ポンプのモーターは常時稼働し消費電力のムダがあった。
第2世代機ではU曲げ、〇曲げの油圧シリンダをサーボモーターで制御し常時稼働から必要時稼働へと変更したことにより、消費電力は第1世代の8分の1、占有面積が3分の1になっている。

 環境負荷低減効果の表
 [1]板巻きパイプ加工
(同業他社)
[2]PR専用機・第1世代
(1993年より稼働)
[3]RP専用機・第2世代
(2014年新規導入)
電力 多い(プレス機+溶接機) 少ない([1]の85%) 非常に少ない([1]の10.6%)
設備 多い(プレス機+溶接機) 少ない(1台で完結)
[1]の占有面積の50%
非常に少ない
(1台で完結)
[1]の占有面積の17%
段落時間 長い 短い([1]の75%) 非常に低い([1]の15%)
加工時間 長い 普通 同左
労働負荷 高い(中間品の運搬あり) 低い(完成品の運搬) 同左
メリット ルーバー加工は可能だが工程が増える 孔加工、ルーバー加工が容易で工程は増えない 同左
デメリット 最低でもプレス機3台+溶接機1台が必要 特になし 同左