愛知県立愛知商業高等学校

2015年10月30日

都市型養蜂を活用した多面的な視点(「環境」「経済」「社会」)で取り組むESD

連絡先

愛知県立愛知商業高等学校 http://www.aichi-ch.aichi-c.ed.jp/
名古屋市東区徳川一丁目12番1号 052-935-3480

受賞のポイント

都市型養蜂を通じて、環境・経済・社会の多面的な視点から持続可能な社会の構築に貢献できる生徒の育成に
取り組み、ESDの先駆的なモデルを示したことは、この地域のESD活動の推進に大きく貢献するものと評価された。

概要




本校では、2011年からESD活動に取り組み、2013年12月には、ユネスコスクールの認定を受け、ESD活動を一層推進しており、代表的な活動の一つとして都市型養蜂を行っている。
2011年6月より、ミツバチ育成の実証実験を校舎屋上で開始した。周辺環境に敏感な生物であるミツバチを育てることで現代社会が抱える環境問題を、生徒自身が自らの課題として捉え、身近なところから主体的に取り組み、課題解決につながる新たな価値観や行動を生み出すことにつながる取組を目指している。
本校でミツバチを通したESD活動を実践することで、以下のような生徒の人材育成を目指している。

  • ミツバチの管理を通し、環境に関する知識とそれを守り育てる技術を身に付け、自然との共生を図ろうとする生徒
  • 「環境」「経済」「社会」といった多面的な視点から問題を追究し、3つのバランス感覚を持った持続可能な社会の構築に貢献できる生徒
  • 地域の特性を生かしたプログラムを企画・実践し、自立した社会人・職業人として、地域への愛情と誇りをもって、地域の発展に積極的に貢献できる生徒

経済_社会_環境

校舎屋上でミツバチの管理をしている様子

先駆性・独創性


アイス販売の様子

本校では、大学や企業、NPOと連携し、地域に根ざした活動をしている。ミツバチの存在は、地域の環境について考えるきっかけとなっており、児童や園児を対象としたミツバチ教室や観察会などを実施している。
また、名古屋学院大学との合同イベント「名古屋都心2大庭園はちみつ対決」では、蜜源となっている徳川園と白鳥庭園で採れたハチミツの味比べを通して、楽しみながら環境問題や生物多様性を感じてもらうことを目指した活動も展開している。採れたハチミツを「徳川はちみつ®」と命名し、地域のブランドを立ち上げ、徳川園内のレストランやカフェに提供し、生徒たちの思いが詰まったスイーツの商品化が実現している。老舗和菓子メーカーと共同開発の「ういろう」、「陸前高田産りんご」を取り入れた「被災地支援ご当地アイス」もアイス工房と共同開発した。
ミツバチを中心として、名古屋都心の自然環境・地域交流・地域ブランドづくり・商品開発・被災地との交流、観光振興と、地域の環境学習をベースに、地域経済や地域社会について総合的に学んでおり、ESDの理念につながる活動となっている。

啓発効果

  • 環境イベントによる啓発効果
    環境イベントを通して、ミツバチに優しい環境を守ろうと、地域の方々の行動にも変化があることを実感している。このような環境コミュニケーションは、ミツバチと共生するまちづくりを、受粉といった生態系サービスの観点から改めて認識するよい機会となっている。各イベントにおけるアンケート調査からも、自然環境への意識が高まったなどの回答があり、啓発活動として成果が上がっている。
  • 被災地支援アイスの開発による啓発効果
    売上の一部を、東日本大震災復興義援金(陸前高田小中学校復興基金)に送る活動を続けている。復興アイスの存在を伝え食べていただくことで、「震災を風化させないこと」さらに「多くの方に米崎りんごを知ってもらい陸前高田市の新たな名産品づくりのお手伝いをしたい」との思いを伝える活動は、愛知県内のみならず、全国に浸透しつつあると実感している。