株式会社チップトン

2015年10月30日

研磨石の消耗を大幅に減らした世界初の「高効率次世代型バレル研磨機」

連絡先

株式会社チップトン http://www.tipton.co.jp
名古屋市南区豊田三丁目19番21号 052-691-5173(営業推進課)

受賞のポイント

新たに発明した流動原理により、生産時間の短縮と研磨石の大幅な磨耗低減を実現する世界初の高効率次世代型バレル研磨機を開発したことは、省エネルギーと省資源に大きく貢献するとともに、業界への波及効果が期待されると評価された。

概要


実験結果グラフ

従来の遠心バレル研磨機の遠心力領域a,bでは、研磨効率Eが高いものの、研磨量Qについては、領域aで著しく低く、領域bでも低い。しかも、領域aでは遠心力が小さ過ぎるため、ワークと研磨石の流動に乱れが生じてワークに打痕を生じさせ、品質に支障を来たす。
これに対し、次世代型バレル研磨機の遠心力領域c,dでは、研磨量Qを増加させながら研磨効率Eを維持・向上させることができる。このように、研磨量Qと研磨効率Eの両方を同時に向上させることにより、生産時間の短縮と研磨石の摩耗低減を実現し、ランニングコストを削減するとともに環境負荷低減にもつなげることができる。
なお、右のグラフ軸は以下の意味である。

  • Qはワークの研磨量(mg)を示す。
  • Eは研磨効率を示し、「ワークの研磨量(mg)/研磨石の摩耗量(mg)」であり、いわゆる「研磨石の燃費」である。
  • Fは相対遠心加速度を表し、「遠心加速度(m/s2)/重力加速度(9.8m/s2)」である。 単位を(G)で表す。

※バレル研磨機 …バレル槽に対象物(ワーク)と研磨石を投入し、回転させ、これらの擦れ合いによって研磨加工するもの

先駆性・独創性

従来の遠心バレル研磨機の遠心力は概ね10G前後で、自転数nと公転数Nの比率はn/N=-1が業界標準となっている。これは、ワークの研磨量と研磨石の摩耗バランスが優れると考えられたことや、機械の作りやすさ、安全性といった面を考慮してのことである。
これに対して本研磨機は、遠心力を20~40Gに大幅に上げながら自転数nと公転数Nの比率を-0.5≦n/N≦-0.1としたことにより、研磨量が同等以上であるにもかかわらず、摩耗量を20~50%減らすことに成功した。この性能を実現するために駆動方法の見直しや安全性の向上など、機構を見直した結果、従来の遠心バレル研磨機とは"似て非なるバレル研磨機"となった(特許5555383号)。

環境負荷低減効果


次世代型バレル研磨機 「マイティ・マイルド  MMS4-4」
次世代型バレル研磨機
「マイティ・マイルド MMS4-4」

本研磨機では、研磨石同士がムダに擦れ合う機会が減り、従来機に比べて摩耗量が20~50%削減される。この結果、ランニングコスト削減と環境負荷低減につながる。

従来型を100とした場合の摩擦量比較

研磨石の摩耗量比較
研磨石種別種別1種別2
従来型遠心バレル 100 100
本研磨機 78 55