愛知県立豊田東高等学校

2016年6月28日

持続可能な社会を創る市民を育てる学校全体で取り組むESDの実践

連絡先

愛知県立豊田東高等学校 http://www.toyotahigashi-h.aichi-c.ed.jp/
豊田市御立町11-1 0565-80-1177

受賞のポイント

環境教育・国際理解教育・地域連携教育を融合させた独自のESDに学校全体で取り組み教育カリキュラムに位置づけるとともに生徒の自主性を重んじた学校内外での活動を進めたことは、先駆的なESD活動として今後の波及効果が期待されるものと評価された。

概要

豊田東高校は、「環境教育」、「国際理解教育」、「地域連携教育」を3つの柱としてESDに取り組んでいる。通常の授業と校外での活動を有機的につなげ、さらに3本の柱を融合させ、学校全体で、持続可能な社会を創る市民を育てることが本校におけるESDの目的である。

先駆性・独創性

本校のESDの先駆的、独創的なところは、刻々と進歩しているところである。はじめは「環境教育」、「国際理解教育」、「地域連携教育」の3本柱を独立して進めていたが、その3本柱相互で融合が始まっている。例えば2013年度に始まった「獣害に関する取組」は、「環境教育」として、理科で「獣害の理解とその対策」の授業で始まった。また、「地域連携教育」として、家庭科で「獣肉の活用」の授業で始まった。現在ではこの2つの取組が融合して、学校全体で獣害問題を考えていこうという流れになっている。「矢作川上流域の森林保全の取組」では、「環境教育」として理科で「森の健康診断」の授業で始まった。また、「国際理解教育」として、タイ・スリランカの「子供の森」計画子ども親善大使を迎えた交流授業等を展開した。この2つの取組も融合して、森林の保全についてグローバルな視野で考える取組となっている。

独自のESD活動


いずれの活動も生徒の主体性・自主性を重んじている。例えば「獣害に関する取組」では、生徒が自ら考えた対策を、農家の方に提言している。さらに、本校生徒が中心となり、自主的な団体を設立し、本校のESDの学びを発展させた活動を、他校の生徒を巻き込みながら進めている例もある。

啓発効果

「獣害」現地調査
「獣害」現地調査

本校のESDの成果は、例えば、「獣害に関する取組」では、実践に取り組んだほとんどの生徒が前向きに授業に取り組み、獣害について自分の意見を持つことができた。さらに、9割近い生徒が、獣害の解決に向け、何か行動したいという気持ちを持つことができた。学校全体のアンケートでも、「環境問題は複合的な問題であり、単一の視点では乗り越えていくことはできない」、「環境問題を乗り越えていくためには様々な価値観を持つ人たちに自分の気持ちや考えを伝えるとともに他者の気持ちや考えを尊重する『交流』が大切である」、「環境問題を乗り越えるためであれば、ボランティア活動などに積極的に参加してみたい」などの設問に対し、「重要である」とする意見が以前にも増して増加した。また、外部団体との連携により、外部団体の活動活発化、市民への啓発効果も大きい。