パナソニックエコシステムズ株式会社

2016年6月28日

太陽光発電向けパワーコンディショナ用冷却ユニット

連絡先

パナソニック エコシステムズ株式会社 http://panasonic.co.jp/es/peses/
春日井市鷹来町字下仲田4017番 0568-81-1511

受賞のポイント

独自に開発した樹脂製の熱交換素子を内蔵した太陽光発電設備の冷却装置を実用化し、消費電力を低減するとともに長寿命化を実現したことは、省エネルギーと資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

概要

課題「エアコン冷却の消費電力」エアコン冷却は消費電力高が課題・ランニングコストアップとなる
エアコン消費電力最大約10kW(注1)
課題「エアコン冷却の消費電力」_説明図
(注1):冷凍能力12.5kWエアコン×2台、COP2.5の場合

近年、地球温暖化を背景とする国策としてのエコ推進施策や、東日本大震災以降の電力不足により、自然エネルギーによる発電に注目が集まっている。中でも固定価格買取制度の導入により、太陽光発電による発電方式に注目が集まっており、日本は世界で最も伸張率の高い市場となっている。
太陽光発電では、発電された電力を系統側に送電するため、パワーコンディショナ(注2)(以下、パワコン)の設置が必須となっている。このパワコンの稼働時に発生する多量の熱を冷却するため、従来はエアコンを設置して内部を冷却する方式が一般的であったが、エアコン運転にかかる消費電力はパワコン全体の効率を1~2%悪化させるため、売電量が低下していた。また、一般的なエアコン寿命は5~7年のため、固定価格買取制度に基づく運用期間20年において、2~3回交換の必要がありメンテナンスコストが嵩むなどの課題があった。そこで、当社とパワコンメーカーはこのような状況を鑑み、製品の省電力化、空調負荷低減、製品の長寿命化等をキーワードに外気との顕熱交換式冷却ユニットの開発に取り組んできた。
(注2):パワーコンディショナ…ソーラーパネルなどで得られた直流電力を交流電力に変換する装置

先駆性・独創性

製品「冷却ユニット構造」

パワコンの空調電力削減による省エネルギー化及び製品の長寿命化を実現すべく、従来のエアコン冷却方式に代わり樹脂製の熱交換素子を内蔵した冷却ユニットを採用することにより、従来方式に比べて消費電力量80%以上削減を達成した。また、当社は温度センサーを使用しパワコン内外の温度を検知することにより風量を自動制御し、過冷却によるエネルギーの無駄を省く取り組みも行ってきた。
併せて、ファン用モーターとして高効率ブラシレスDCモーターを採用し、運転時の省エネルギー化を図ると共に、負荷軽減による長寿命化を図ってきた。 更に本開発では冷却ユニットの風量とパワコン内部の風路構成を最適化させることで、内部の温度バラツキを最小限に抑えることができた。

環境負荷低減効果

消費電力量と平均温度

従来のパワコン収納シェルターと本開発の冷却ユニットを搭載した屋外型パワコンでの、空調による省エネルギー効果を比較検証した結果を、右記のグラフに示す。
当社開発機種と従来採用エアコン方式の比較
 当社開発機種従来採用エアコン
年間消費電力量 5,200kWh 39,800kWh
売電収益ロス金額 166,400円 1,273,600円
(注)当社試算によるデータ ◆試算条件 設置場所:東京年間平均気温(2012年気象庁公開データ) パワコン出力:500kW パワコン効率96%
従来エアコン:エアコン冷凍能力12.5kW×2台、COP2.5 当社冷却ユニット:190W/K×4台 経済産業省制定の再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づき、平成26年度の非住宅用太陽光(10kW以上)の買取価格32円/kWh(税抜)で算出