株式会社三五

2017年7月24日

【世界シェア94%】排気未利用熱の再利用技術
排熱回収器による自動車燃費向上

連絡先

株式会社三五 https://www.sango.jp/
豊田市鴻ノ巣町3-1 0565-28-9463(技術開発部)

受賞のポイント

独自の技術により、熱交換効率の高い排熱回収器を開発し、エンジンの暖機を促進することによりハイブリッドカーにおける燃費の向上を実現したことは、省エネルギーに大きく貢献するものと高く評価された。

概要

新型排熱回収器
新型排熱回収器

自動車の消費エネルギーの内訳は、走行30%、熱損失(排熱エネルギーなど)70%ということが知られている。排熱回収器を搭載した自動車の場合、排熱エネルギーは、エンジン冷却水へ熱交換され、エンジンの暖機を促進し、燃費向上を図るとともに、ヒーターの熱源としても活用される。
一方、近年ハイブリッドカー(HEV)の燃費向上は目覚しく、新型プリウスは日本の燃費計測方法(JC08)において40km/Lを超えるまでとなり、活用できる排熱エネルギ―が減少した。このため、気温約15℃以下の時には1.エンジンの暖機時間が長くなる、2.暖房熱が不足し、室内を温めるまで時間が掛かり、その間エンジンが稼働し続けることで燃料を多く消費するという課題がある。
そこで、株式会社三五は、世界最高の熱交換効率を有する新型排熱回収器を開発し、気温約15℃以下の時の実用燃費を排熱回収器未搭載の場合に比べ最大で8.5%向上させた(初期型排熱回収器比3.5%燃費向上)。現在では排熱回収器を搭載したHEVの世界シェア94%を誇っている。

先駆性・独創性

新型排熱回収器には独自開発形状のフィン型小型熱交換器や高密閉バルブを導入し、熱交換効率向上と軽量、小型化の両立を実現した。これにより世界最高レベルの燃費改善を達成した。

新型排熱回収器へ採用の新技術

新型排熱回収器へ採用の新技術

環境負荷低減効果

  • 排熱回収器未搭載の場合に比べ、気温約15℃以下の時の実用燃費を最大で8.5%向上したことによるプリウス1台あたりのCO2削減量は69.6kg/台・年(ガソリンの単位あたりCO2排出量;2.32kg-CO・/L、実用燃費;20km/L 、走行距離;20,000km)になる。
  • プリウス1年間の世界販売台数(販売台数36万台/年・世界)で見ると、CO2削減量は25,000t/年にも及ぶ。
  • このCO2削減量は、樹齢50年の杉の木約180万本が吸収するCO2量に相当し、約2,900ha(=江南市面積)の植林相当である。