穂の国の森から始まる家づくりの会

2017年7月24日

近くの山の木(間伐杉材)を使った「教室の空気はビタミン材運動」を中心とする環境体験教育活動

連絡先

穂の国の森から始まる家づくりの会 http://www.itoko.co.jp/top_link/mori_01.html
豊川市諏訪西町2-248(株)イトコー事務所内 0533-86-8887

受賞のポイント

木の香りや感触を確かめながら行う体験活動により、児童生徒の山や森への関心を高めるとともに、身近な環境問題へ自主的に働きかける力を育成する継続性のある取組を実践したことは、先駆的な環境教育モデルとして今後の波及効果が期待されるものと評価された。

概要

  • 「おじさん、山の木は環境のために切っちゃ、いかんだよ」/今の子供達は木や山に触れることが少なくなり、人工林の間伐、伐採等の森林サイクルの必要性を知らない。昔は木造校舎が当たり前で、山や森との関わりを考える機会があったが、現在、大半を過ごす学校はコンクリートの校舎が殆どである。私達は子供達にもっと身近に木に触れ、山・森林・環境について正しい知識を学び、この美しい愛知県の里山環境を残して欲しいと願っている。
  • 「教室の空気はビタミン材運動」/クイズや紙芝居の環境学習授業を行い、その後教室の黒板横の掲示板に愛知県産の杉の間伐材をゲンノウと真鍮釘を使い、子供達と一緒に貼っていく。木の香りや感触を確かめながら作業することで、生まれ育った山・森林・環境について関心を高め、森林サイクルの必要性を学び、考えていく運動である。同時に、大工の熟練された技術の素晴らしさや、傷をつけた板を通じて物や命の大切さを学ぶ情操教育も行う。
  • 「つづく!教室の空気はビタミン材運動」/この運動は一度貼って終わりではなく、次年度からは進級した子供達が掲示板の杉板を釘抜きで剥がし、メッセージボード等に加工して記念に持ち帰るというものである。そしてもう一度、環境学習授業をし、新しい間伐材の杉板を貼って、「教室の空気はビタミン材運動」を行う。この運動は学校ごとに続けることができる持続可能な体験型環境教育活動である。
  • さらなる環境体験教育として「3Rリボーン運動」、「出前講座」、豊橋こども未来館でのイベント活動/さらに多くの子供達に木や環境のことを知ってもらうために、学校の椅子等を補修して蘇らせる「3Rリボーン運動」等を行い、木に慣れ親しみ、身近な環境問題として考えてもらうきっかけづくりをしている。

先駆性・独創性

この運動は愛知県産の杉の間伐材を、子供達の手で教室の掲示板に貼るという活動を通して、正しい森林サイクルが地域の山を活性化させ、様々な環境問題を解決していくということを学ぶ、体験型環境教育活動である。加えて、職人技術の素晴らしさやゲンノウで一度傷をつけたら板は元に戻らないということを知り、物や命を大切にする心、情操教育も同時に行う。教室に貼った杉板からは木のフィトンチッド効果が広がり、山・森林・環境について考えるようになる。また、この運動を一度で終わらせるのではなく、次世代へ継続するために掲示板に貼った杉板をメッセージボードなどにして持ち帰り、もう一度新しい板を貼るという活動によって、木はリサイクルが可能だという3Rの理念を学ぶことができる。学校内で継続すれば、毎年、全児童生徒達が体験でき、掲示板に板を貼るという運動だけでなく、木を使った学校の備品の作成や補修を自分達の手で行うという活動を通して、これから未来を担う子供達と山側(地域社会)が一緒に学べる今までにない新しい体験型環境教育活動である。

環境学習授業
環境学習授業

杉間伐材を貼る作業
杉間伐材を貼る作業

完成した掲示板
完成した掲示板

メッセージボード
メッセージボード

啓発効果

  • 愛知県の小中高校 29校実施 延べ2,394人の児童生徒が参加(2016年8月現在。なお2001年より継続実施中。)/この運動をきっかけに、森林環境について家族内で話し合い、地域の環境のボランティアや木を使う活動に参加するなどの広がりを見せており、環境保全、さらには生態系や生物多様性といったことにも興味をもってくれることを期待している。またこの活動は地域循環にも発展すると考えており、この東三河を発祥に全国の学校で活動が繰り広げられ、間伐材利用の一環となり、日本の山々が元気になることを願っている。
  • 愛知県産杉の間伐材を年間6本利用
  • 過去に78本程間伐材を利用
  • 累計およそ436.8kgのCO2の固定になり地球温暖化対策に寄与