増岡窯業原料株式会社

2017年7月24日

未利用資源キラを有効活用した日本初の保水性ブロックの開発とヒートアイランド現象の緩和

連絡先

増岡窯業原料株式会社
瀬戸市品野町1丁目198番地 0561-41-2411

受賞のポイント

独自の着眼点により、窯業原料の精製過程で発生する副産物からヒートアイランド現象の緩和に寄与する保水性の高いブロックを開発したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

概要

  • 2005年経済産業省中部経済産業局の支援を受け、未利用資源キラを有効活用した舗装用保水性ブロックを開発した。このブロックは、都市部のヒートアイランド現象緩和に貢献することが分かり、2008年4月に「モイストペーブ」の商標登録を行い、2016年1月「保水性ブロック」実用新案を登録した。
  • この間、製造方法の検討を行い、押し出し成形で製造できることを確認、また焼成温度も低く、コスト削減も行い商品化の目途もついた。
  • 施工実績としては、愛・パーク(瀬戸市)、瀬戸信用金庫長久手南支店(長久手市)で行い、良好な結果を得ている。
  • 2016年から「モイストペーブ」のJIS化を経済産業省のもと開始した。
  • 2017年から商品化(量産化)を行い、製造販売を計画している。

※キラ…窯業原料である珪砂・長石を精製する工程で発生する微砂と少量の粘土の混合物。通常廃棄処分されている。

先駆性・独創性

  1. 未利用資源キラの有効利用方法開発…未利用資源であったキラを原料としたセラミック系保水性ブロックを国内で初めて製品化した。
  2. 高品質なセラミック系保水性ブロックの商品化…「モイストペーブ」は毛細管現象によって雨水や敷き砂・砕石の水を吸水し、それを保水、さらに気温上昇・日射により水が蒸発することで、舗装表面や周辺の外気を下げる(詳細は、下図のとおり)。
     「モイストペーブ」は特に雨水や敷き砂・砕石の中の水を吸い上げる能力が優れている。これは「モイストペーブ」の原料のキラの粒度構成が、吸水力を上昇させるのに適しているためである。
     高い保水力にこの雨水や敷き砂・砕石から水を吸い上げる吸水力が加わることによって、気化熱による優れた冷却効果を持続することができる。夏季、降雨後10日間は市販のコンクリート系保水性ブロックより、表面温度を約10℃低く保つことができる。このような高品質の保水性ブロックは国内で初めてである。
  3. 経済産業省からその商品特性を高く評価いただき、その普及のためにJIS化が決定した。

温度上昇を持続的に低減するメカニズム

温度上昇を持続的に低減するメカニズム

モイストペーブ
モイストペーブ®

環境負荷低減効果

舗装面温度2016年8月名古屋
舗装面温度

  1. 当社では、未利用資源キラが55,600t/年廃棄されているが、これが「モイストペーブ」に変われば、2,400万個(舗装面積480,000m2相当)になり、資源循環型社会形成推進に貢献できる。
  2. 「モイストペーブ」を施工すると、打ち水効果と同じ現象で、市販のコンクリート系保水性ブロックに比べ表面温度を約10℃低く保つことができる。夏季の都市部のヒートアイランド現象の緩和に貢献できる。