愛知県立佐屋高等学校

2018年7月25日

アヒル農法で地域を救う!「アヒル農法によるホタル舞う水田環境の実現とアヒル農法米での6次産業化」

連絡先

愛知県立佐屋高等学校 http://www.saya-h.aichi-c.ed.jp/
愛西市東條町高田39番地
0567-31-0579

受賞のポイント

環境に優しいアヒル農法によるお米づくりを通じて、企業と連携した商品開発や地域の生物多様性の保全に取り組んだことは、農業高校における先駆的な活動モデルとして、農業の6次産業化の推進や環境意識の向上に大きく貢献するものと評価された。

概要

除草戦隊アヒレンジャー研修班
除草戦隊アヒレンジャー研修班

  • 農薬を使いますか? アヒルを使いますか?

    大都市名古屋のベッドタウン愛西市は、農家の高齢化と耕作放棄が進み、稲作を諦めた農家は大規模農家へ委託している。委託された大規模農家は、省力化と多収を目的に、農薬と化学肥料を多用し、その水田の水が用水路から河川へと流出している。これが原因となり多くの生き物が死滅してしまっている。
    そこで、私たち佐屋高校は、この地域から環境汚染と生物種の絶滅の負荷を低減するため、2010年から無農薬・無化学肥料の「アヒル農法」による米作りに取り組んでいる。

先駆性・独創性

アヒル農法の効果

  • アヒル農法の特徴

    アヒルは性格が温和で集団で行動し、人に慣れ扱いやすいのが特徴である。また、体が大型で、水田に放している4ヶ月で5㎏と大きくなり、害虫や雑草を食べる量も従来までのアイガモよりも多い。また、10㎝もある大きな水かきで泳ぎながら田面の土を蹴り、水の中に巻き上げるので、その土がイネの株元に寄り、イネが倒伏しにくくなる。特に茎が長く倒伏に弱いコシヒカリにその効果が大きい。

アヒル農法米おにぎりSAYA保湿クリーム
アヒル農法米おにぎり                  SAYA保湿クリーム

  • 6次産業化の取組

    アヒル農法の実践に留まることなく、「アヒル農法米おにぎり」や米糠を使った「保湿クリーム」などを商品化している。

アヒル農法
プロジェクト活動

アヒル農法
生物多様性の保全  アヒルを「除草戦隊アヒレンジャー」と命名し、近隣農家にレンタルして、地域全体で生物多様性の保全を図る
水質調査、ホタルの繁殖  水質調査を行い、ホタル復活のための自然繁殖用水路を設置して、ホタルの自然繁殖を行う
6次産業化の推進  アヒル農法米を加工したおにぎりと、その米糠を利用した保湿クリーム等の商品開発、地元での販売
出前授業等のESD活動  地元小学校での出前授業、稲作体験や自然繁殖したホタルの観察会等による環境活動
アヒル農法の周知・拡大  イベントに出展してアヒル農法の良さをPRし、周知・拡大を図る

啓発効果

  • 地域への環境教育の実践

アヒル農法による稲作体験活動
アヒル農法による稲作体験活動

環境教育 地元小学校への出前授業、稲作体験活動を行い、農業の大切さや環境との関わりについて理解してもらえたと自負している。
小学校側は、出前授業の日に合わせて保護者参観日を設定しており、伝統行事として定着している。
ホタルの観察会 地域住民を招き自然繁殖したホタルの観察会を開催。地域全体で生物多様性の保全をしていく足掛かりとなったものと思われる。
環境教育の教材作成 地域にPRするためアヒル農法の効果をデザインしたクリアファイルを作成した。
ホタルの成長段階を写真で記録し、小学生向けの絵本を作成した。

アヒル農法はシーズンに入ると毎年大きな話題となり、多くの見学者とメディアが取材に訪れる。私たちの活動が生物多様性の保全につながっていることを確信し、誇りを持って活動している。