株式会社メニコン

2018年7月25日

コーヒー豆かすリサイクルの取組による食品リサイクルループの確立

連絡先

株式会社メニコン http://www.menicon.co.jp/
名古屋市中区葵三丁目21番19号
052-935-1187

受賞のポイント

独自の技術により、コーヒーの豆かすを家畜飼料及び肥料として再生し、食品廃棄物の有効利用を図るとともに、関係事業者との連携により、食品リサイクルループを構築したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

概要

コーヒー豆かすリサイクルループ
コーヒー豆かすリサイクルループ

  • 株式会社メニコンは、コンタクトレンズのケア用品開発過程において発見した酵素を利用し、稲わら分解促進材や畜ふん分解促進材の開発など環境エコ事業に取り組んでいる。これまでに培った発酵促進技術を応用することで、コーヒーチェーン店(スターバックス)の食品廃棄物の大半を占めるコーヒー豆かすを衛生的に回収し、飼料及び堆肥としての利用を可能にする技術を確立、実用化することに成功した。
  • 本取組は、関係事業者との連携により、2014年3月「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」に基づく「再生利用事業計画(食品リサイクルループ)」の認定を関係3省(農林水産省、環境省、厚生労働省)から受け、多くの酪農家の間で飼料として、また、耕種農家で堆肥として利用されることとなった。

※再生利用事業計画(食品リサイクルループ)…食品廃棄物等の排出者(食品関連事業者)、特定肥飼料等の製造業者(再生利用事業者)及びその利用者(農林漁業者等)が、共同して再生利用についての計画を作成

先駆性・独創性

コーヒー豆かすから高付加価値飼料を開発・製造

バルク乳体細胞数
バルク乳体細胞数

コーヒーの生理活性物質(抗酸化成分等)は近年注目されているが、これらの成分は抽出残渣である豆かすにも多く残存している。
麻布大学 河合一洋准教授との共同研究から、飼料として乳牛に給餌した際、この有効成分は乳体細胞数を減少させ、その結果、乳品質が向上するとともに乳出荷量が増え、酪農家の積極的な利用につながった。また、牛の病気(乳房炎)を抑制し投与する薬(抗生物質)を半減できた農家も見受けられた。
現在、コーヒー豆かす飼料を給餌している乳牛数は、およそ12,000頭となり、日本の全乳牛数の1%弱に拡大している。

温室効果ガス(メタンガス)抑制効果

個体乳量
個体乳量

牛1頭の体内から1日5Lのメタンガスがゲップにより放出されているが、当該飼料を給餌した場合、体内からのメタンガスを50~70%削減できる可能性が示唆された。現在、農業分野における温室効果ガス低減のための技術として開発を進めている。

リサイクルループの確立

食品リサイクルループの構築により、生産・小売が一体となった取組が生まれ、飼料を通じた理想的な生産者・小売・消費者間でのフードコミュニケーションが確立できた。また、抗生物質の利用低減を可能としたことから農業生産環境の負荷を低減できるものとなった。

環境負荷低減効果

  1. 高含水のコーヒー豆かすの廃棄量削減及び焼却に伴うエネルギー低減効果
  2. 輸入飼料に頼る国内飼料自給率の改善(フードマイレージ低減及び乳量アップによる飼料利用率の効率化)
  3. 牛消化器官からの温室効果ガス(メタンガス)抑制