長坂養鰻場

2019年8月8日

高濃度酸素及びナノバブル技術の応用による省エネ・高密度循環ろ過ウナギ養殖事業

連絡先

長坂養鰻場 nagasakayouman@yahoo.co.jp
西尾市一色町千間屋舗通25
0563-72-2612

受賞のポイント

ウナギの養殖池に高濃度の酸素を供給できるナノバブル発生装置を導入し、飼育環境を改善したことで、燃料使用量及び成長不良となったウナギの廃棄を大幅に削減したことは、低炭素社会及び資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

概要

長坂養鰻場は、ウナギ養殖に高濃度酸素及びナノバブル技術を応用することによって、ウナギの飼育密度を従来のハウス式加温養殖場の5倍まで引き上げることに成功し、その結果、燃料費、光熱費を削減すると同時にウナギの成育不良率を低減させた。
一般的な酸素発生機に、ナノバブル発生装置と循環ろ過槽を組み合わせた独自の構造により、養殖池全体を高濃度酸素状態とした、省エネ・高密度循環ろ過ウナギ養殖事業は、全国初の試みであり、養鰻場の業態改革モデルとなり得るものである。

(特許出願中)

先駆性・独創性

溶存酸素の高濃度化

酸素発生機で製造した高濃度酸素をナノバブル発生装置によって、ろ過槽に流入する水に効率良く溶解させ、養鰻槽の溶存酸素を自然界の酸素飽和濃度以上の数値で保持する。

1面10坪の効率的な独自構造

一般的な方式では、1面150坪~200坪の大きさであるが、当システムは1面10坪程度とし、養鰻槽6面、ろ過槽2面の約75坪で1システムとなる。コンクリートで作られた仕切り壁は歩けるため、効率良く作業ができる。

高効率・省エネ循環方式

養鰻槽全体の水を通路下の水路に集め、2台のポンプでろ過槽へ汲み上げる。ろ過槽を養鰻槽より高くし、その高低差でろ過された水が各養鰻槽に行き渡る。約330tの水が90分で循環して、ろ過槽に戻る。

環境負荷低減効果

CO2やNOxの削減

当システムの導入により、ウナギ1匹当たり重油代80%削減、電気代25%削減し、水質改善により餌の残さ・糞を75%削減した。
当養鰻場すべての養殖池にこの設備を導入した場合、年間約35万Lの重油を削減し、二酸化炭素排出量に換算して約950t、重油代換算で2800万円(80円/Lの場合)の削減になる。(導入検討中)

飼育ロス削減17% → 8%

死亡と成長不良でウナギの飼育ロスが17%あったが、省エネ・高密度循環ろ過ウナギ養殖の導入によリ、死亡率を11%→ 6%に削減し、成長不良ウナギも再生養殖により6%→2%まで削減した。双方合わせた飼育ロスを8%まで削減し、廃棄処分量を低減した。
今後は、成長不良ウナギの再生養殖を拡充することにより、西尾市一色町の養鰻業全体の成長不良ウナギ削減に貢献したいと考えている。